柱松柴燈神事(国重要無形民俗文化財指定)

祭 儀

徳川時代に小菅神社の大祭は、中野代官所より奉行一名、足軽六名が出張せられ、明治三年まで毎年祭りの監督を行っていた。当時の祭りは、六月四日に行われ、小菅四日又は小菅市と通称され、七日間の馬市も有り非常な賑わいであった。
現在は、その遺風を残し三年ごとの七月十四日以後の直近の土・日曜日に行われている。

柱松柴燈神事
柱松柴燈神事
柱松柴燈神事

先ず十四日午後より護摩堂に於いて松神子の禊行事が行われ、祓い清められた身体で奥社に登拝する。奥社では松神子安全祈願祭が行われ、松神子等は一晩お籠をする。
里社に於いては、夜宮献灯祭の儀が行われる。講堂前より獅子舞・猿田彦による注連切行事を行いながら、里社に献灯する。
翌十五日は、午前里社に於いて例祭の儀が厳修され、午後は神輿渡御と柱松柴燈の二庭儀の神事が行われる。
神輿には天王様(素盞雄尊)が乗御され、神輿担ぎ衆により里社六十六段の階段を担ぎ降し、参道では一進一退押し合いながら、御旅所に据え奉る。

柱松柴燈神事
柱松柴燈神事
柱松柴燈神事

次いで、護摩堂より松神子・若衆・神職など柱松行列が講堂祭式場に向かう。講堂祭式場には、柴を葡萄蔓で結束された柱松(高さ四m、直径一、二m)が二基建てられていて、松太鼓手の太鼓の合図で松神子・若衆が柱松によじ登り、火打石と燧金を用いて尾花に点火する。この点火の速さと、休み石までの到着を競う火祭り行事である。
上が勝つと『天下泰平』、下が勝つと『五穀豊穣』になると云われている。

柱松柴燈神事
柱松柴燈神事
柱松柴燈神事

倒された柱松から尾花・松榊・ソダなどを見物客が奪い合って持ち帰り、田畑に刺すと『害虫除けとなる』と云われている。

柱松柴燈神事
柱松柴燈神事
柱松柴燈神事

小菅神社柱松柴燈神事【小菅式年大祭】日程 (令和4年)

月日 曜日 時間 祭事名 祭場 他
6月30日 14時〜 大祓い 里社本殿- 松神子参拝
7月10日 13時〜 大燈籠・大幟立て 区内- 祭事部、区民にて
14時〜 柱松建立 講堂前祭式場- 区民及び、笹澤、針田区民の応援
7月16日 14時30分〜 松神子禊 護摩堂泉水- 松神子
15時〜 参籠奉告祭 護摩堂内- 松神子、総代
17時30分〜 奥社祭
(松神子安全祈願祭)
奥社本殿- 松神子、当番
(松神子及び保護者、当番は奥社にて一晩籠る)
20時〜 献燈祭(夜宮)
(獅子舞3回・猿田注連縄切り)
講堂前祭式場から里社へ
獅子舞- 講堂前・社務所前・里社
猿田注連縄切り- 社務所前鳥居
7月17日 8時〜 柱松掛禊
(禊後、松榊取・補助縄作り)
護摩堂泉水- 柱松掛12名
松榊(桂木)2本、補助縄2本
9時〜 松神子上・下籤引き 護摩堂内- 松神子、柱松掛12名
9時30分〜 火口焼神事 護摩堂東庭- 柱松掛12名
10時〜 例祭行列
例祭式斎行
護摩堂→里社本殿へ
里社本殿
13時〜 神輿渡御神事(発輿祭) 里社神輿殿前-
13時30分〜 神輿渡御神事(神輿行列) 里社神輿殿前→講堂前御旅所へ
15時〜 柱松行列
柱松柴燈神事斎行
護摩堂→講堂前祭式場へ
16時30分〜 神輿還御 御旅所→里社神輿殿へ
17時30分〜 直会 護摩堂
7月18日 13時〜 大燈籠・竿転ばし 区内- 祭事部、区民にて
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